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BIMI(Brand Indicators for Message Identification)は、企業が自社から送信するメールに公式ロゴを付与できるメール認証技術です。
BIMIでは、DMARCという送信ドメイン認証が成功した場合に限り、受信者のメール受信トレイやアプリ上に企業ロゴが表示されます。
なぜBIMIが注目されているのか
- フィッシング(なりすまし)メールが増加しており、正規の送信元を一目で分かる手段が求められているため、BIMIの導入が加速しています。
BIMI導入の主なメリット
- ブランド認知度の向上
受信トレイにロゴが表示されることでエンゲージメントや視認性が高まり、他社メールとの差別化にも繋がります。
- なりすまし・フィッシングの見分けが容易に
受信者は企業ロゴを確認することで安全なメールかどうかを直感的に判断できます。
- メール開封率アップ
BIMIのロゴ表示により信頼度が上がり、結果としてメールの開封率やクリック率も向上します。
対応しているメールクライアント
メールサービス | BIMI対応状況 | 備考 |
---|
Gmail | 対応 | VMC(Verified Mark Certificates)必須 |
Yahoo!メール | 対応 | VMCなしでも可能、推奨あり |
Apple Mail | 対応 | iOS17/macOS Sonomaより順次 |
AOL | 対応 | – |
Microsoft Outlook | 非対応 | – |
Fastmail | 対応 | – |
(2025年7月時点) | | |
BIMIの仕組み・導入手順
BIMI導入には、以下のステップが必要です。
- SPF、DKIM、DMARC設定
メール送信ドメインの正当性を保証するため、これら3つの認証技術(特にDMARC)が必須となります。
- DMARCポリシーの厳格化
「quarantine」または「reject」を設定し、不正メールの隔離や排除を実施する必要があります。
- ブランドロゴ(SVG形式)の制作と商標登録
ロゴはSVG Tiny Portable/Secure形式で正方形に収め、特許庁への商標登録も必要です。
- VMC(認証マーク証明書)の取得
認証局でブランドロゴの所有権を証明するVMC証明書を取得します。
- DNSへのBIMIレコード追加
ロゴやVMCのURLを記載したTXTレコードをDNSに登録します。
- 動作テスト・運用
実際にロゴがメールクライアント上で表示されることを確認し、運用を開始します。
導入時の注意点
- 商標登録やVMC取得など準備が数か月~1年かかる場合もあるため、余裕を持ったスケジュールで進める必要があります。
- サービス毎にBIMIロゴ表示の要件や反映状況が異なるケースがあるため注意が必要です。
BIMI導入の実際と今後
BIMIは日本国内でもGmail、Apple Mail、Yahoo!メールを中心に普及が進んでおり、ブランド安全性・信頼性・マーケティングの観点から今後さらに導入が進むと見込まれます。
なりすまし対策にも強力な武器となるため、セキュリティ強化に取り組みたい企業はぜひ採用を検討しましょう。
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