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サイバーセキュリティメッシュ

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サイバーセキュリティメッシュ(Cybersecurity Mesh Architecture: CSMA)は、従来の「境界型防御」から脱却し、分散したIT環境全体に柔軟で一貫したセキュリティ網を張るという新しい発想のセキュリティアーキテクチャです。
つまり、セキュリティ対策を“網”として捉え、社内外問わず全領域を守る新しい考え方です。
ガートナー社が2021年に提唱し、クラウドやリモートワーク、IoTの普及によって急速に注目を集めているようです。
https://www.winserver.ne.jp/column/about_cybersecurity-mesh/

サイバーセキュリティメッシュの必要性

現代の企業IT環境は、クラウド、モバイル、IoT、リモートワークなど多様な要素で構成され、従来の「社内ネットワーク=安全」という前提が通用しなくなっています。
このような分散環境では、単一の境界で守るセキュリティモデルではギャップが生じやすく、攻撃者にとって脆弱なポイントが増加する可能性が高いと考えられます。

サイバーセキュリティメッシュの特徴

  • 分散型・柔軟性
    各デバイスやユーザー、アプリケーションごとにセキュリティ境界を設け、必要な場所・タイミングで最適な防御を実現する。
  • 統合と相互運用性
    様々なセキュリティツールやサービスを共通基盤で連携させ、全体として一貫性のあるポリシー管理やインシデント対応を可能にする。
  • きめ細やかなアクセス制御
    アイデンティティやコンテキスト(利用状況やリスク)に基づく詳細なアクセス制御が可能となり、ゼロトラストの考え方とも親和性が高い。

メリット

  • セキュリティギャップの解消
    分散した環境でも、全体をカバーする網目状の防御体制を構築できるため、個々のシステムやデバイスの脆弱性を補完できます。
  • 迅速な対応と可視化
    セキュリティイベントの検知・対応が迅速になり、全体の状況を可視化しやすくなります。
  • 拡張性と柔軟性
    新たなサービスやデバイスが追加されても、既存のセキュリティ基盤と連携しやすく、変化に強い体制を維持できます。

導入のポイント

  • 既存ツールの連携
    すべてを新規導入するのではなく、今あるセキュリティツールをうまく連携・統合することが重要です。
  • 一貫したポリシー管理
    各所でバラバラに運用するのではなく、組織全体で統一されたルール・ポリシーを設けましょう。
  • 段階的な導入
    いきなり全面移行するのではなく、重要なシステムや領域から段階的にメッシュ型アーキテクチャを適用するのが現実的です。

まとめ

サイバーセキュリティメッシュは、クラウド時代・分散環境時代に最適化された次世代のセキュリティ戦略です。
「どこでも・誰でも・どのデバイスでも」安全に業務ができる環境を目指す企業にとって、今後ますます重要なキーワードとなるでしょう。

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